ka 5 α7でのパノラマ撮影(ストリートビュー投稿)のため、Eマウント用を購入。実測質量491g、レンズキャップ付きで523g、レンズキャップの直径70.65mm、程度でした。F2.8のフルサイズ用魚眼レンズとしては小型軽量ですが、手に持つと、見た目よりも重く感じます。仕様上の焦点距離11mmから計算すると、1周4枚+上下の合計6枚でパノラマ撮影できそうですが、この枚数で実際に撮影すると、パノラマ合成時のコントロールポイント抽出に無理があります。パノラマ合成フリーソフトHuginでの合成時に、画角や歪み等を最適化したときの焦点距離は14.66mm程度になり、?1周5枚+上下+三脚下(三脚影消し兼用)の合計8枚撮影が最適と判断し、専用パノラマ雲台を設計製作しました。写真1枚目は、製作したパノラマ雲台に付けたα7に、このレンズを装着した様子です。レンズの直径が小さいので、パノラマ雲台をシンプルに設計でき、底面アダプター組み込みで295gになりました。雲台+カメラ+レンズで1275gになり、ミラーレスAPS-C機材よりも重くなりますが、一眼レフAPS-C機材程度の重さです。上下、左右、底面アダプターの3軸とも、回してクリックで止まるだけの簡単操作で、お手軽に撮影できます。Huginでのパノラマ最適画素数は15422*7711程度になり、ストリートビューに投稿できる最大画素数14142*7071=1億画素弱で使用できます。解像感は、同じ画素数のパノラマに合成したとき、?α7+SAMYANG_AF_18mmF2.8広角レンズ(7枚*2段+上下+三脚下+三脚影消し=18枚撮影)よりも悪くなりますが、同じ8枚撮影の?NEX5R+SAMYANG_8mmF2.8魚眼レンズ(APS-C、5枚*1段+上下+三脚下=8枚撮影)よりもかなり良さそうです。歪曲は、Hugin上の理想魚眼レンズ(等距離射影)からの誤差が小さく、周辺画質も良好なので、コントロールポイントの抽出も含めて、パノラマ合成作業が楽な感じです。等距離射影はパノラマ合成で均質な解像感が得られる利点もあります。ただし、このレンズは入射角によるNPP変化が大きめなので、すぐ近くに物があると、ステッチ誤差は悪くなります。パノラマ撮影でのゴーストやフレアは、?NEX5R+SAMYANG_8mmF2.8魚眼レンズよりも悪く、全周パノラマでは大きな弱点と言えます。だだし、太陽の位置にもよりますが、パノラマ合成時にゴーストをマスク処理しやすく、同様にゴーストが大きい?α7+SAMYANG_AF_18mmF2.8よりも扱いやすい感じです。ピントリングは、無限遠側へ回しきっても、無限遠より近い位置でピントが合っている感じがします。カメラ(α7)やレンズの個体差と思われますが、F8で、ピントリングを回しきった所でパンフォーカスになり、パノラマ撮影には便利です。MFレンズですが、パノラマ撮影でのピンボケの撮影ミス(操作ミス)は、AFレンズよりも少ない感じです。絞りリングにクリックが無いのは、少し残念ですが、実用上は問題なさそうです。写真2枚目は、正距円筒パノラマ画像を、掲載可能サイズに縮小したものです。フルサイズ機(α7)はダイナミックレンジが広いため、ブラケット撮影なしでRAW1枚からの疑似HDR現像後、底面(三脚下)も含めてHuginでステッチし、人物のボカシだけGIMPでレタッチしています。ブラケット撮影なしで、明るい屋外と、屋根付橋の暗い天井の、広いダイナミックレンジに対応できています。屋根付橋の柱、欄干など、比較的近い物も、ステッチ誤差は無さそうです。床板は、底面(三脚下)合成でステッチ誤差が目立ちやすい題材ですが、フリーソフトでのパノラマ合成(レタッチなし)でも問題なさそうです。元画像(14142*7071)は、ストリートビューへ投稿しました(緯度,経度=33.132273, 132.506652)。ストリートビュー用の高画質パノラマを、少ない枚数で撮影でき、撮影も合成も楽に感じます。絞って撮影するパノラマ用には、開放F4くらいで小型軽量化し、ゴーストにも強くなれば満点ですが。。。